デッキ・カードプールの変遷

 ブースターパック発売ごとに区切って流行したデッキ・カードプールの変遷を記述する。

サーブドセレクター(2014年4月26日〜2014年6月25日)

【太陽の巫女 タマヨリヒメ】

 の安定したサーチ能力に加えて、強力なバウンス能力を持つ《太陽の巫女 タマヨリヒメ》により、環境の中でも頭一つ抜けていた。

【幻獣神 オサキ】

 《幻獣神 オサキ》《修復》を使い、エナゾーンライフクロスの枚数増加を行う。
 手札がなくなれば《THREE OUT》で補充、デッキがなくなればリフレッシュでキーカードをデッキに戻し、これを繰り返す。
 当初は時間切れの際にライフクロスの枚数で勝敗を付けていたところも多く、時間切れによる勝利を狙っていた。
 この時点では対抗策がほぼ無く、対戦相手ルリグ《幻獣神 オサキ》を出せるレベル緑子になる前に勝ちきるのが最も有効だった。

【ゼノ・マルチプル+緑】

 カードゲーマー vol.16(5月31日発売)付録のプロモカードである《ゼノ・マルチプル》を入れた多デッキ
 構築済みデッキが発売されるまでアタックフェイズに使えるアーツがなく、防御のアーツがなかった。
 そこへバウンスドローをできる《ゼノ・マルチプル》が登場し、エナゾーンへの干渉を得意とするにはその重いコストも苦ではなかった。
 他にも《ゼノ・マルチプル》を混ぜる多デッキもあった。

ステアードセレクター(2014年6月26日〜8月27日)

【先駆の大天使 アークゲイン】

 前期の【太陽の巫女 タマヨリヒメ】に《先駆の大天使 アークゲイン》を加えたもの。
 バウンス天使シグニを3体並べれば、大半の対戦相手アーツを無視してライフクロスクラッシュが狙え、非常に強力であった。
 当初は《ホワイト・ホープ》以外に《先駆の大天使 アークゲイン》を含む天使シグニアタックを防げるアーツはなく(後に《アンシエント・サプライズ》が登場)、各デッキにとって大きな脅威であった。

スプレッドセレクター(2014年8月28日〜10月22日)

 《幻獣 ベイア》《四型緑姫》の登場により【セイリュベイア】《先駆の大天使 アークゲイン》軸の【タマ】に強いデッキとして台頭した。
 また、【セイリュベイア】【轟炎 花代・爾改】に弱く、【轟炎 花代・爾改】【タマ】に弱かったため、これら3つのデッキが大会において多く見られた。
 《コードアンチ アステカ》の登場により、「シグニゾーンが空でも壁を準備できる」ということで《アンシエント・サプライズ》《コードアンチ アステカ》レベル1の古代兵器を採用することで今まで勝ちを拾いにくかったデッキでも勝ち筋が生まれ、非常に幅広いデッキが結果を残すようになった。

インフェクテッドセレクター(2014年10月23日〜12月19日)

 新たなルリグタイプとしてアンミルルンが登場した。これらのルリグはそれぞれ美巧原子シグニが専用シグニとして用意されていたが、インフェクテッドセレクターで登場した新規クラス美巧原子龍獣)のシグニはいずれも4種のみしか収録されなかったため、デッキを組みやすいとは言えなかった。
 また、《ファフニール》の登場により《アーク・オーラ》を使用しやすくなった【タマ】《アルテマ/メイデン イオナ》《コードラビリンス クイン》が主体の【アルテマ/メイデン イオナ】《三式豊潤娘 緑姫》の登場により《幻獣 ミスザク》を採用した【三式豊潤娘 緑姫】などのデッキタイプが台頭した。
 カードゲーマーVol.19(11月29日発売)付録にて、初めてスペルアーツの同一ターン中の使用を参照するカードである《アイドル・ディフェンス》が登場した。これにより《ファフニール》《アーク・オーラ》《烈情の割裂》《捲火重来》や、《豊潤》《大器晩成》などのコンボ性の高い戦術は《アイドル・ディフェンス》を意識しなければならなくなり弱体化した。

ビギニングセレクター(2014年12月20日〜2015年2月27日)

 ビギニングセレクター以前にはレベル5のルリグ《アルテマ/メイデン イオナ》しか存在しなかったが、ビギニングセレクターではほとんどのデッキレベル5のルリグを利用できるようになった。それに伴って、ルリグデッキ内のルリグが1枚増えることでアーツが1枚減る点や、レベル5のルリグシグニのカードパワーが高いことで、環境は高速化した。
 レベル5のルリグを利用するデッキが多い中、《虚無の閻魔 ウリス》《紅蓮の閻魔 ウリス》の噛み合わせが良くない【ウリス】レベルルリグの存在しない【ウムル】などではレベル4を主軸に据えることも多かった。
 《創世の巫女 マユ》は高いカードパワーを誇り、これを採用した【タマ】【イオナ】が流行した。特に《先駆の大天使 アークゲイン》を並べられ追加の1ターンを得られた場合にほぼ為す術がないことから、そのメタとして《コードアンチ アステカ》レベル1の古代兵器を採用し、《アンシエント・サプライズ》によって防御するデッキが一層増加した。
 さらに、《アンシエント・サプライズ》に加え、対戦相手《創世の巫女 マユ》ならば低コスト使用できる《デッド・スプラッシュ》までもを採用したデッキも存在した。
 また、《羅植姫 ゴーシュ・アグネス》などでエナを増やし、《修復》によってライフクロスを増やすことで防御を成す【緑子】も台頭した。
 2015年2月21日発売のウィクロス カード大全IIで登場した《ネクスト・レディ》エクシード能力を持たないためにルリグの下に重ねられたカードを持て余していたルリグの強化となった。

 2015年2月11日には「史上最大のチョコレート争奪戦」関西大会が、2月28日には関東大会が行われた。
 関西大会のイベントレポート
 関東大会のイベントレポート
 

フォーチュンセレクター(2015年2月27日〜2015年5月22日)

 《羅石 カクセン》など、中央に配置することで能力を得るシグニが登場した。これにより中央と端を考慮してシグニを配置する意味が生まれた。
 また、《ピンチ・ディフェンス》などの自分のライフクロスが2枚以下の時に強くなる効果を持ったアーツ群も登場した。
 新たなルリグタイプとしてタウィルが登場した。【タウィル】《聖墓の神姉 ムンカルン》をはじめとして優秀なタウィル限定のカードの存在もあり、発売当初から高い安定性を誇った。

 前環境に引き続き《創世の巫女 マユ》を主軸とした【タマ】【イオナ】の他、【緑子】が猛威を振るっていたが、《三首の連打 ケルベルン》を得て速度が上がった《紅蓮の閻魔 ウリス》を主軸とした【ウリス】も台頭した。

 2015年3月21日には「史上最大のチョコレート争奪戦」中部大会が、3月28日には九州大会が行われた。
 中部大会のイベントレポート
 九州大会のイベントレポート

 4月25日にはホワイトプレイレッドホープが発売された。
 ホワイトプレイでは新たなルリグタイプであるサシェと新たなカードタイプのレゾナが初めて登場した。同日にはウィクロスマガジンVol.1も発売されたが、<宇宙>のシグニもスターターにしか収録されていないためにデッキの幅が狭いこともあり、【サシェ】デッキとしての完成度は高いとはいえなかった。
 レッドホープでは既存のルリグであるタマルリグとして収録された。また、新能力のクロス?が初出となった。

 また、同日から繭の部屋として《先駆の大天使 アークゲイン》《忘得ぬ幻想 ヴァルキリー》《修復》に対する制限が適用された。
 これにより猛威を振るっていた【タマ】【緑子】のデッキパワーが下がった。

ネクストセレクター(2015年5月22日〜2015年7月15日)

 ブースターパックでもレゾナクロスシグニが収録され、クロス?に関連したカードが多数登場した。既存の《紅蓮の巫女 タマヨリヒメ》型や《紅蓮の閻魔 ウリス》型のデッキクロスシグニを投入したタイプも多く見られた。

 6月20日には新たなルリグタイプミュウを収録した構築済みデッキブラックニードが発売された。

 限定販売されたセレクターズパック Vol.エルドラ&遊月では、【ユヅキ】のフィニッシュカード《四面楚火》や、【エルドラ】の新たな戦法を生み出した《DYNAMITE》が登場した。

 エナのコントロールに優れた《羅原 Uuo》と、安定性と対応力を上げる《MAGIC HAND》の登場で【ミルルン】が躍進した。

インキュベイトセレクター(2015年7月16日〜2015年9月16日)

 ブラックニードで登場したミュウが強化され、高い制圧力を持つ《黒幻蟲 アラクネ・パイダ》が登場した。
 《ペイ・チャージング》の登場で容易に大量のエナを貯めることが可能になり、《大器晩成》【轟炎 花代・爾改】などが強化された。

 劇場版前売券の特典として《アーク・ディストラクト》が登場し、タマ以外のルリグでも《アーク・オーラ》のような連続アタックが可能になった。

リアクテッドセレクター(2015年9月17日〜2015年11月18日)

 新たな繭の部屋が適用され、低コスト対戦相手の大半の防御手段を封じていた《ノー・ゲイン》が初の使用禁止カードに指定された。

 過去のカードを参照するシグニレゾナが多数登場した。【ピルルク】《コードハート V・A・C》関連のカードによってスペルを主軸にした構築も可能になった。
 効果バニッシュに耐性のあるシグニが増加し、【タウィル】の盤面をより強固にする《混沌の豊穣 シュブニグラ》や、バニッシュ効果アタックを通しやすい《コードハート A・M・S》などが登場した。

 カードゲーマーVol.24(9月30日発売)付録の《コードアンチ メイジ》【アタックフェイズ】に出すことができる初のシグニで、ルリグデッキを圧迫しない防御手段として注目された。

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