【スペル軸ピルルク】 †
第9弾リアクテッドセレクター以降の環境でメインストリームとなった、スペルを多用するピルルクのデッキ。スペルを使うピルルクであることから、通称は「スペルク」。
カードプールの変遷にともなって流行のデッキタイプは変化していったが、《コードアート C・L》で《CRYSTAL SEAL》や《RAINY》、《THREE OUT》といった低コストのハンデス・ドロー系スペルを回収しながら連打してハンドアドバンテージを稼ぎ、《コードハート A・M・S》を中心とした強力なアタッカーを揃えて攻めこむという戦術は共通している。
- 《ブルー・パニッシュ》
スペルの打ち消し、ハンデス、ドロー、シグニのダウンなどを行える多機能アーツ。
ピルルクであれば能力を三つまで使うことができるため非常に強力であり、対戦相手のスペルを常に牽制することができる。枠に余裕があれば複数投入したい。
反面、スペルを多用するこのデッキでは最も警戒しなければならないアーツであり、ミラー戦では特に注意が必要である。~
- レベル4
- 《コードハート A・M・S》
強力な攻撃力と場持ちの良さを両立した、このデッキの切り札の一つ。
スペルを3回使うと攻撃時にシグニをバニッシュできる能力を得、トラッシュにスペルが5枚以上あればパワーが15000になり、シグニ効果への耐性を得る。
自分のターンに撃てるスペルとトラッシュにあるスペル枚数を制御し、このシグニの攻撃をなるべく多く通すことが、このデッキの肝となる戦術である。
ダウン効果で次に使うスペルのコストを軽減する起動能力も持っているが、このシグニの真価はやはり攻撃にあるため、使用できる場面は限定的である。
- 《コードハート V・A・C》
第1弾から使われ続ける代表的なピルルク限定シグニ。
青2エナでトラッシュのスペルを回収できるという中々強力な起動能力を持っているが、このデッキでは場に出ることよりも、トラッシュに常駐し、《コードアート C・L》の出現時能力の発動条件を満たすことが主な役割となる。
このカードが常にトラッシュに無いと《コードアート C・L》が腐ってしまうため、リフレッシュや除外に備えてもう一枚のこのカードをエナゾーンに温存しておくと良いだろう。
- 《コードアート C・L》
《コードハート A・M・S》と共に、「スペル軸ピルルク」のアイデンティティを確立したといっても過言ではないカード。
《コードハート V・A・C》がトラッシュにあるとき、出現時能力でトラッシュのスペルを回収できる。エナに頼らずスペルを使いまわせる点が非常に強力であり、このシグニを繰り返し場に出して回収したスペルを連打し、《コードハート A・M・S》の常時能力発動を目指すことが、このデッキの基本戦術となる。
このデッキの中核を担う優良シグニであったが、繭の部屋の改定によって、2016年8月4日から2枚制限となることが決定した。
その使い勝手の良さがピルルクデッキの構築の幅を狭めると判断されたか、或いはスペルの使回しによるソリティアがメインフェイズの長期化に繋がると判断されたのだろうか。~
これにより、再び【スペル軸ピルルク】の歴史が変わっていくことが予想される。
- 《幻水姫 グレホザメ》
11弾で登場した水獣のシグニ。アタックフェイズ中にカードを引いたとき、引いた数だけシグニをアップするかダウンすることができる。
アタック時に2ドローできる《コードアート H・T・R》と組み合わせた連続アタックコンボが有名な使い方。ここにアタック時に盤面空けを行える《コードハート A・M・S》が加わることで、確実にダメージを通すことが出来る。
また、対戦相手のアタックフェイズ中にカードを引くことができれば対戦相手のシグニもダウンすることもできるので、防御にも有用である。このデッキであれば、《ブルー・パニッシュ》のドロー能力と相性が良いだろう。
高い性能の半面、レベル4シグニにしてはパワーが10000と低めなのがネック。バニッシュされても《贈呈》等で回収できると良いだろう。
《コードアート C・L》を使って連打することがコンセプトなので、コストが0〜1の軽いスペルを中心に採用される。
ついつい大量のスペルを入れたくなるが、デッキのスペル率が高過ぎると場に出せるシグニを引きにくくなり、深刻な手札事故に繋がることもある。
多くても10〜12枚以内にとどめておくのが良いだろう。
- 《CRYSTAL SEAL》
ピルルクのユニークスペル。
自分のシグニを1体バニッシュすることで相手の手札をランダムに1枚捨てさせる。
ターンプレイヤーからすれば手札1枚でエナ補充とハンデスを同時にこなせる極めて優秀なスペルである。
《コードアート C・L》でトラッシュから回収しながら繰り返し使用することで、相手の手札は壊滅的な被害を被るだろう。
- 《三剣》
差し引きでエナが2つ増やせる強力なエナブースト源。
本来エナを増やしにくいピルルクだが、このスペルを繰り返し使うことで潤沢なエナを確保することができる。
ただしこのスペルを使った後には後続のスペルやアーツを使うことができなくなるので、プレイミスには要注意である。
特に自分の場に《コードハート A・M・S》がいるときは、必ず3回目以降のスペルとして使用したい。
- 《贈呈》
エナゾーンから1枚シグニを回収できる。
バニッシュされてしまったり、序盤でエナに置かれた大型シグニを回収できる。
コストは緑(0)なので《コードハート A・M・S》の常時能力の発動条件を満たすのにも都合の良いスペルである。
- 《MIRROR》
《コード・ピルルク Λ》のエクシード能力を再利用出来るスペル。
このスペルの登場以前はエクシード3を温存するため、エクシード1の2ドローは使いきりとなる場合が多かった。
しかしこのスペルでレベル0のルリグをルリグトラッシュからルリグの下に戻せるため、エクシード1を繰り返し使い、より安定した手札補給が可能になった。
しかしルリグがレベル4にならない序盤だと《噴流する知識》の下位互換でしかないため、《コードアート C・L》での使い回しを前提に1枚のみの採用がベターだろう。
《コード・ピルルク・Σ》?型 †
9弾・10弾環境で流行したデッキタイプ。
リミット12を活かしてシグニ除去条件を得た《コードハート A・M・S》を3体並べ、《ロック・ユー》と《烈情の割裂》や《スピリット・サルベージ》を組み合わせた詰めのコンボで勝利を狙うデッキ。
《轟砲 ウルバン》と《光欲の宝剣》を加えてダブルクラッシュを取り入れたタイプのデッキも見られた。
11弾以降の環境で流行したデッキタイプ。
《コード・ピルルク Λ》と《ブルー・パニッシュ》の登場で高いハンドアドバンテージと継戦能力を得、以前よりも更に安定した戦い方が可能となった。
《幻水姫 グレホザメ》、《コードアート H・T・R》、《コードハート A・M・S》を組み合わせた連続アタックコンボを勝ち筋としていることが多いが、以前の《コード・ピルルク・Σ》?型が一撃で勝負を決める系統であるのに対し、こちらは豊かなハンドを使い、安定して理想盤面を形成することに長けている。
多くの優勝報告が上がり、11弾環境ではピルルクデッキとしては初めて環境トップに躍り出ている。
メインデッキのスペル率が高いため、《真名の巫女 マユ》によって盤面が開きやすい。
タマのフィニッシャーである《先駆の大天使 アークゲイン》は《コード・ピルルク Λ》によって凍結できるとはいえ、ダウン系の防御アーツが事実上封じられるので苦しいことには変わりない。
スペルに介入する両面レゾナを持つサシェやミュウも脅威である。除去系アーツやスペルは殆ど無いので、パワー15000の大型レゾナが複数出現すると対処に苦労するだろう。
ただしピルルクには《コードアート A・C・G》というレゾナの出現を妨害できるシグニがいるので、対策すれば勝てない相手ではない。
デッキのリソースをスペルとレベル4の大型シグニに振っているため、序盤の事故率が高い。スペルを使う順番やタイミングを間違えれば大きなディスアドバンテージを負う事にもなり、プレイング難度の高めなデッキといえる。
またスペルを使うだけでなく、《ブルー・パニッシュ》や《コードハート M・P・P》のようなスペル対策カードを多数揃えているため、ミラー戦ではお互いに苦しい思いをすることになるだろう。
代表的なカード †
関連リンク †